骨粗鬆症とは、骨の密度や強度が低下して、骨折しやすくなる病気です。骨粗鬆症は、加齢や女性ホルモンの減少などによって起こりやすくなりますが、実は睡眠の質も大きく関係しています。
睡眠不足が骨粗鬆症に与える影響とは?
睡眠不足になると、以下のような影響が骨粗鬆症に及びます。
・ 睡眠不足によってストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されます。コルチゾールは、カルシウムの吸収を阻害したり、骨からカルシウムを溶かしたりすることで、骨密度や強度を低下させます。
・睡眠不足によって成長ホルモンの分泌が減少します。成長ホルモンは、骨の形成や修復を促進するホルモンです。睡眠中の深い眠り(ノンレム睡眠)のときに分泌されますが、睡眠不足になるとその時間が減ります。
・ 睡眠不足によって血圧が上昇します。高血圧は、血管の硬化や腎機能の低下を引き起こし、カルシウムの排泄量を増加させます。カルシウムは、骨を構成する重要なミネラルです。
・睡眠不足による昼間の眠気やふらつきは、転倒の原因となります。特に骨粗鬆症の人では、転倒すると骨折につながり危険です。
以上のように、睡眠不足は骨粗鬆症のリスクを高めるだけでなく、既存の骨粗鬆症を悪化させる可能性もあります。
【睡眠の質を高める方法】
では、どうすれば睡眠の質を高めることができるでしょうか?以下の方法を試してみましょう。
・日中に十分な日光を浴びる。日光は体内時計を調整し、夜になったら自然と眠気を感じられるようにします。
・夕方以降はカフェインやアルコールを控える。カフェインやアルコールは神経を興奮させたり、尿量を増やしたりすることで、睡眠の質を低下させます。
・寝る前にリラックスする。入浴や読書、瞑想などで心身を落ち着かせましょう。スマートフォンやテレビなどのブルーライトは避けましょう。
・寝室を快適にする。温度や湿度、明るさや音などを調整し、寝具も清潔に保ちましょう。
・規則正しい生活リズムを作る。毎日同じ時間に起きて寝ることで、体内時計を整えましょう。
睡眠の質は骨の健康にも影響を与えます。睡眠不足にならないように、日々の生活習慣に気を付けましょう。骨粗鬆症の予防や治療には、運動や食事、薬物療法なども必要です。詳しくは、以下のサイトを参考にしてください。
参考サイト:
骨粗鬆症と睡眠障害 - 亀田メディカルセンター|骨粗鬆症リエゾンチーム https://www.kameda.com/pr/osteoporosis/post_42.html