しなやかな血管を保つ
運動をすると、血管の内壁を覆っている内皮細胞からNO(一酸化窒素)が分泌されます。
NO(一酸化窒素)には血管の平滑筋を緩めて血管を拡げる効果があることにより、血圧が下がります。
またNO(一酸化窒素)は血管壁の傷を修復したり、血液の凝固を抑えて血栓ができるのを防いだりします。
運動することにより心拍数が増えると、心臓からANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド)が分泌されます。
ANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド)には利尿作用があり、これも血圧を下げることにつながります。
運動中は血液中のブドウ糖が消費されるので、血糖値が下がります。
運動にはHDL(善玉)コレステロールを増やす効果もあります。
HDLコレステロールが増えると中性脂肪が減り、動脈硬化予防になります。
また、動脈硬化を防ぐだけでなく、その先にある脳卒中や心筋梗塞の予防にもつながります。
慢性的な痛みを和らげる
人の体は痛みが起こるとその信号が脳に伝わって、脳の中心部からドパミンという神経伝達物質が放出されます。
それにより脳内麻薬のμオピオイドが大量に分泌され、痛みの信号が脳に伝わりにくくなります。
ドパミンは運動によって血流がよくなると放出が促進されます。これにより痛みの仕組みが改善されて、痛みが
抑えられます。
骨粗鬆症の予防
スクワット、ウォーキング、階段の上り下りなど、骨細胞に垂直方向の刺激が伝わると骨がつくられ、
骨量が増えて丈夫になります。
骨量を増やすには、運動に加えて食事と太陽にあたることも大事です。
脳を使う運動で認知症予防
計算やしりとりなどをして頭を使いながら、同時にステップ運動やウォーキングなどの有酸素運動を行うと、
脳の血流が増加して脳が活性化されて、認知機能の低下を抑える効果があることがわかっています。
がんの予防
国立がん研究センターの身体活動量とがん発生率の研究では、男性では結腸がん、肝がん、膵がん、女性では乳がん、子宮体がん、胃がんの発がんリスクが低いという結果が出ています。
適度な運動は、発がんを促す活性酸素の発生を抑えることができます。
また運動によって免疫機能が調整され、がん予防につながります。
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